優れた通訳者

85日、6日とNAMIの第1回目の全国大会が開催されました。約130名の方が参加してくださり各分科会、全体会のディスカッションも活発に行われました。医療通訳に関する課題の大きさやそれらを解決していかなければならないNAMIに対する皆様からの期待の高さを感じる二日間でした。

 私は、第1日目の分科会2「入門医療通訳演習」(英・中)に参加しました。この分科会は、医療通訳初心者を対象に講義と演習を行い、医療通訳のイメージを把握してもらうことを目的にしたものです。まずは、レクチャー「医療通訳とは?社会で果たす役割」について、NAMI代表理事の森田直美が講師となって、医療通訳の役割についての話がありました。

そのあとに、英語と中国語の言語別ロールプレイ練習が行われました。ロールプレイは、耳鼻科、脳神経外科、小児科のシナリオを用いて、通訳練習を行ってきました。初めてロールプレイ研修を受ける人もいれば、医療通訳実践もたくさんしている人などさまざまなレベルの人が参加していました。

 ロールプレイでは、単語や専門用語をどのように訳出していくかということも勉強していきましたが、それだけでなく、通訳者としてどのように行動していくか、通訳倫理や行動規範についての話もありました。英語、中国語を話せるといえども医療通訳者の対象は様々な背景をもっていて、それぞれに使う言葉や表現方法がすこしずつ異なっていることがあり、対象者に合わせた表現方法を通訳に取り入れたりしなければなりません。また、医者など医療従事者が早口で話したり、自分の知らない専門用語が出てきたときにどのように対応していくかについても、通訳者が正確に通訳をしていくために必要な技術であり、きちんと身に付けていかなければなりません。このような問題には通訳倫理や通訳者の行動規範をきちんと理解していくことで、通訳者として現場でどのように対応し、どのような技術を身に付けていけばいいかを知ることができます。

 

最近は、インバウンド関連で医療通訳をする人が増えてきており、通訳倫理や通訳者の行動規範について知る機会のない人も多くいます。在住外国人対象の医療通訳であっても、インバウンド対象の医療通訳であっても通訳者として身に付けていかなければならないことは同じです。どのような実践場面でも通訳者としての役割やそれに必要な技術を身に付けた優れた通訳者として活躍できるようになっていってもらいたいです。(Nai)